意外と知らない「目薬の使い方」5つのポイント
目薬の「使い方」を意識したことはありますか。学校で教わった記憶もなければ、時間がないため眼科や薬局で詳しい話を聞いたこともない方が多いのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では目薬について知っておいて欲しいことを5つ解説します。目薬は目に直接さすものです。使い方を誤ると目の健康を損なうケースなどもあるので、ここで正しい知識を確認しておきましょう。
普段から目薬を使っている方はもちろん、たまにしか使わない方も覚えておいて損はありません。最後までぜひお読みください。
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1. 目薬同士の間隔は5分開ける
目薬を何種類もさす人は、目薬同士の間隔を5分以上開ける必要があります。
目薬の成分は目の表面から全て吸収されるまで時間がかかります。なので、目薬をさした後すぐに他の目薬をさすと、目薬の成分が目の外に流れてしまいます。その結果、目薬で得られる効果が弱まってしまう恐れがあります。
時間がないからと言って、目薬をさしてすぐに他の目薬をさすのはやめてください。
・処方されたボトルタイプの目薬は、開けたら1ヶ月で破棄する
・目薬を2種類以上使うとき、その間隔は5分以上あける必要がある
・10分以上あけて使うものもある(ミケランLA、リズモンTG、チモプトールXE、エイゾプト)
・目薬の底を押して使うと、ゆっくり1滴出てくる
2. 特殊な目薬は5分あけるだけでは足りない
全ての目薬は5分で良いのかというとそれは違います。例えば、ミケランLA、リズモンTG、チモプトールXE、エイゾプトなどの目薬は、他の目薬を使うには10分以上間隔を開ける必要があります。
これらの目薬は、効果を持続させるため、あえて目薬が目の表面に残る工夫がなされています。このような目薬が処方される際には事前に説明がありますが、ついつい10分開けることを忘れてしまいます。
もし忘れるのが心配であれば、そのような目薬を最後に使うと時間短縮にもなりますしオススメです。
3. コンタクトの上から使えるかどうかはBAKで決まる。
「コンタクトを付けたまま使えます」という目薬があります。コンタクトを付けたまま使える目薬と、そうでない目薬の違いは何でしょうか?
それはBAK(バック)です。BAKは塩化ベンザルコニウムのことで、BACとも呼ばれています。
BAKは防腐剤として含まれています。その他にもさまざまな防腐剤がありますが、このBAKは昔からよく使われています。
しかし、このBAKはコンタクトレンズに付着しやすく、それは目の表面の傷の原因になることが知られています。
最悪の場合、コンタクトがしばらく使えなくなります。なので、BAKを含む目薬はコンタクトの上から使わないようにしてください。